皆さんこんにちは、金型設計製作を担当している青木です。
金型製作の中でも、主にマシニングセンタを使用する加工を担当しています。
私はこの会社で3次元CAD CAM(注1)に携わり15年以上になります。
少し前の話しですが、初めての同時5軸加工(注2)を行いました。
(注1) CAD「キャド」と読みます。Computer Aided Designの略で、コンピュータ支援による設計という意味を持ち、コンピュータ上で設計や製図を行うツールです。
CAM「キャム」と読みます。Computer Aided Manufacturingの略で、コンピュータ支援による製造という意味を持ちます。つまり、製品や部品の製造・加工を行う際、CADで作成した図面を基に、工作機械での加工に必要なNC(数値制御)プログラムなどを作成するツールです。
(注2) 同時5軸加工とはマシニングセンタの3軸(X/Y/Z)に、「回転」と「傾斜」の2軸を加えた切削加工です。インペラ(航空機の内部プロペラ)などの航空機部品をはじめ、発電機のタービンブレードなどの、滑らかな曲面加工で活用されています。
入社した頃は3軸のマシニングセンタを使用していましたが、2015年に5軸機を導入しました。
しかし、加工業務で5軸を使って加工することは無く、テーブルを傾けて行う割り出し加工、あるいは同時4軸加工は何回か使う程度でした。
でもいつか同時5軸加工はやってみたいと思っていました。それが2019年頃。
やるなら形状はインペラ形状がいいかなと、いろいろ検索してみましたが、動画が何点か上がっていましたが、CAMの情報は無く、テキストなどを参考に自力でやるしかない状況でした。
しかし機械をぶつけることは絶対に許されません。
なのでCAMでプログラムを作成しては、CAM上でシミュレーション、衝突干渉があれば修正、またシミュレーション、修正の繰り返し、業務の合間にやらせてもらっていたとはいえ、構想から実際に加工はじめるまでに3年経っていました。
ドキドキしながら実機でシミュレーション、テストを繰り返し。。
さらに加工で1年以上、初めての同時5軸加工ようやく出来上がりました。
コメント一覧