皆さんこんにちは。 金型設計製作を担当している青木です。
金型製作の中でも、主にマシニングセンタを使用する加工を担当しています。
弊社では、約6年前に5軸加工機を導入しました。
当初は水溶性切削液を使用していましたが、弊社で製作する金型の8割以上は焼入金型で、最近は焼入済みの駒に直彫りをすることも多くなり、環境的には水溶性の方が好ましいのですが、加工面の仕上がりと刃持ちを重視し、油性切削液へ変更することになりました。
作業としては今入っている水溶性の切削液を抜き、油性切削液に入れ替えるだけなのですが、このような作業は初めてで、取扱説明書にも無く、加工機のメーカーに尋ねても「油性から水溶性に変更したことはあるけれど、逆はやったことが無い」とのことで、手探りでの作業となりました。
まず、今入っている水溶性切削液250リットルを廃油処理の専門業者さんに抜いてもらい、一度タンク内を掃除しました。
次に、新しく使う油性切削液をなるべくきれいな状態で使いたかったので、フラッシング用として用意した比較的安価の油性切削液200リットルを全て入れ循環させたのですが、配管の途中にまだかなりの水溶性切削液が残っていたようで、透明だった油性切削液が白濁してしまいました。
翌日、その200リットルをもう一度廃油業者さんに抜いてもらい、再度タンクを掃除し、いよいよ本番用の油性切削液を入れるのですが、昨日のように全部入れてまた白濁してしまわないかと心配だったので、少しだけ入れて循環させてみたところ、案の定白濁してしまったので、抜いては入れてを2回繰り返してやっと透明に近い色になりましたが、結局70リットルほど余計に購入することになってしまいました。
今にしてみればフラッシングのときから少しずつ入れてやれば良かったと思いました。
なお、加工機のメーカーからは油性切削液の場合、加工時に切削液に引火して火災になった例が過去に何件かあるとのことで、今回の交換作業に先立ち、二酸化炭素による自動消火装置を取り付けました。 使わないで済むように気をつけたいと思います。
これから、このような作業をする方の参考になれば幸いです。
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