皆さん、こんにちは。
東京の大田区でプラスチック部品の成形とその金型設計製作を手がける有限会社今岡モールディング 代表の今岡です。
今回もブログご覧頂き有難うございます。
先月初め、千葉県北西部を震源とする結構大きな地震がありました。
弊社のある大田区は海と多摩川に面していることもあって地盤がもともと緩く、23区では足立区についで大きい震度5弱と、久々にドキっとしました。
それに絡み、今回は弊社が行った耐震補強工事のことを書きたいと思います。
弊社社屋は私たちが1985年に今のこの下丸子に移転する前、1968年頃に前の所有者が建てた建物で、建築基準法ではいわゆる旧耐震と呼ばれる建物になります。
10年前の東日本大震災ではこの辺り、震度5強とこれまで経験したことの無い地震だったのですが、今後起こると言われている首都直下型地震や東海地震ではさらに大きいと考えられています。
今後も継続して事業を営む上で工場は必要不可欠であること、また弊社で働いてもらっているスタッフに安全な環境を提供するという意味でも、地震で建屋が倒壊してしまうようなリスクは極力減らしたい。 そのため、耐震診断と新耐震と同程度までの耐震補強を実施することに致しました。
しかし、いざ診断を依頼したところ、建築時の図面が残っていないために現況図の作成からという話になりました。
そして、現況図作成には建物全体の構造(鉄骨)を把握する必要があるということで、3F住居部は内装を全て無くしてスケルトン状態にしなくてはならないということで、一時的に引越しをすることとなりました。
加えて問題だったのが補強工事中は溶接の火花が落下するため、工場を1ヶ月間空けなくてはならないことでした。
弊社には金型と成形の両設備併せると30台近い機械設備があり、それを全て一時的に他の工場に移し、1ヶ月後にまた元に戻すとなると、移設前後しばらくは稼動ができない上、その移設費用も相当かかります。
工事を依頼する建築会社様と重ねて協議した末、最終的には平日に住居となる3F部分を中心に工事を進め、工場内は週末に都度、機械設備に養生を施し、土日中心で進めていくということになりました。
現況図の作成から始まり、耐震診断・構造計算・補強設計・施工と、補強工事を行うと決めてから1年以上かかる大工事となりましたが、いつ起きるかわからない地震や災害に対し、できる限りの備えを今後も進めたいと思います。
今回も最後までお付き合い頂き、有難うございました。
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